それが、友人の口から聞いた「カルテージ」とか「カルタージュ」という街の名前に興味を惹かれ、Wikiを調べてみると、なんとcarthage=Carthāgō(ラテン語)だと気づいた。「BC146年、カルタゴ陥落」のカルタゴか!「プラトー」が哲学者「プラトン」、「ソクラット」がソクラテスのことだと気付いた時の目からウロコの感覚に近く、忘れ去った記憶の糸を紡ぐような感動があった。そんなこんなでチュニジアを訪れることになり、それ以来チュニジア料理や文化には少々贔屓目ではある。今日は、このページの10月号で「近々報告」と予告した通り、行きそこなったチュニジア料理のレストランLa rose des Sablesのについて紹介する。
アラカルトから頼んだのは以下の通り。
前菜:
■Salade Mechouia(メシュイア・サラダ)$7.99
■Tajine tunisien(チュニジアン・タジン:チュニジアのキッシュ)$7.99
メイン:
■Tajine s l’agneau(羊肉のタジン)$23.99
メシュイアは野菜料理なので、サラダに分類されることが多いが、パプリカやピーマンを炭火で焼いて、トロトロになるまで切り刻む前菜料理だ。伝統的な段取りがあり(そのせいで美味しくなるような気がするが)、グリルした後、熱いうちに焦げと一緒に皮や芯を取り、両手に大きなナイフを持って右手と左手を交差させ、自分の方に腕を引くように動かし、また手をクロスさせた位置から同じ動きを素早く繰り返して野菜を切り刻んでいく。まんべんなく細かくなったら、オリーブオイルとハリッサなどを中心に混ぜこみ、味を整える。時間をかけて用意されたメシュイアは、それだけでパンとワインが延々とすすむ。Le Rose des Sablesのメシュイアには、ツナが入れ込んであり、がっつり心を掴んでくるボリュームと滑らかさがある。私が知っているメシュイアとは少し違ったが、バゲットを追加してお皿を拭いたほど悪くない。
チュニジア料理は、イタリアとはまた違ったやり方でオリーブやオリーブオイルを美味しいと思わせる種の料理だと思う。この店の食事はその印象を後押しする。さらに、嬉しいのはワインの持ち込みができる!12月の集まりの季節、ちょっといい雰囲気のLe Rose des Sablesにワインを持ち寄れば、普段は口にしないような領域の話に花が咲くかも!
La rose des Sables(チュニジア料理)
1815 Rue Beaubien E
最寄り駅:Beaubien