Mont-Royal通りの立ち寄りやすいロケーション。大きなガラス窓の前に座って、通りを眺めながらのひとりご飯でほっとする。
冷菜セクションの一部。料理の種類は毎日変わるが、レバノン料理の代表的なものがいくつも用意されている。名札を読んだだけではわからないので、どんどん聞いてみよう。
オヤツに買ったり、ちょこっとつまみ食いするのに最適なサイズの前菜やパンが豊富。¢75〜$1
温菜セクションの一部。ライス付きにすると、木のポウルの底にライスを敷いて、その上におかずを乗せてくれる。ちょっぴり日本的な感覚。
いつでもいい感じの店内。オーナーも働いている人たちも、まっすぐで気持ちがいい。清潔さにも特に気をつけている様子。
野菜のシチュー、ライス付き:$6。胃袋に優しいもの入れたいときはこれ。ガンガンいけるときは、レバノンメニューがおすすめ。
チキンのシチュー、ライス付き:$6。レバノンから仕入れている7種類のスパイスで味付けされているがしつこくない。爽やかな後味。
中近東料理にTabouléタブレは欠かせない。正統なタブレ($5)と、アボカドを加えたケベック仕様のタブレ($6)がある。このタブレだけを食べにくるダイエッターもいるとか。
これも中近東料理では必ず見かけるイチジクの葉の包みもの($1)ライス+肉野菜の詰め物。程よくマリネされ、前菜にもぴったり。
気さくな二人のオーナー。頭髪だけでなく、ひげにもネットをつけてますよ。おかずの選択にも丁寧に相談にのってくれる。
 ひとりでささっと食事ができる店を知っていると、本当に助かることが多い。外出先で食事えらびの際、悩むのはこんなキーワードが頭に並ぶとき。ひとり、中途半端な時間、何が食べたいのかよくわからない、手作りのあったかいもの、手軽にささっと、でも、フードコートやチェーン系ファストフードは侘しい、できれば駅チカ。

 メトロMont-Royal駅から歩いて数分のところにあるTrip de bouffeは、そんなニーズに応えてくれる。使い勝手がよく、知っていると重宝する店のひとつだ。ここは、レバノン料理にルーツを持つデリで、どんな時間にどんな胃袋の状態で行っても、食べる気になるものが必ず見つかる。温かいおかずと、冷たいおかず数種類がそれぞれガラスケース一杯に用意され、アレンジされたライスと組み合わせたり、大中小とサイズを選んでおかずだけを注文することもできる。奥に行くと、レバノンのピザ型のパンの種類も豊富にあるので目移りする($2〜)。Zaatar(タイムのハーブペースト)が丸パン全面に塗られた基本型から、Zaatarとチーズの半々、フェタチーズとほうれん草、ナス、レバノンチーズ、トマトソースなどの具が乗った変化型が14種類もある。好きなパンを選んでオーブンで温め、トマトや赤カブの酢漬け、オリーブ、ミントの葉などを乗せくるくるっと丸めるレバノンサンドイッチのレベルも高い。Zaatarのサンドイッチを様々なところで試してきたが、ここのはパンがふわっとし、品のよいきれいな味がする。通常はひとり用のピザぐらいの大きさのパンだが、ちびバージョンもある(¢75〜)。これをほぼ全種類、人へのお土産に持っていったことがあるが、そのまま食べても、トッピングしても使えると好評だった。このサンドイッチにも使われる赤かぶのマリネ、ガーリックのペースト、Hummos(ひよこ豆のペースト)など、典型的なレバノン料理の具材も小分けになって売られている。コーヒーやお茶と合わせてつまめる小さな焼き菓子類まであるから、イートイン、近くの公園で、仕事先のランチに、お持ち帰りにと、いろんな使い方ができる。

例えば、今日ケースにあった暖かいもの(ライス付きで$6前後):

●ビーフ、トマト、オクラのシチュー
Shawarma:長時間かけてジリジリとあぶり焼かれる肉のそぎ切り
Pangasius(ナマズ科の魚)のフィレの煮物
Moussakaa:ナスとポテトと肉とソースのグラタンのような重ね焼き
Mlokhien:アオイ科の植物のとろっとしたシチュー
●チキンのシチュー
●野菜とひよこ豆のシチュー
●ラザニア

中近東の料理では、肉料理の他に野菜を豊富に使ったメッゼと呼ばれる前菜や付け合わせがある。($4.50〜$6)

Taboulé(タブレ:パセリとトマトのサラダ)
●アレンジTaboulé(通常のタブレに、アボカドを加えたもの)
Moudardara(レンズ豆と飴色にしたタマネギとライスの混ぜご飯)
●パームとマッシュルームのサラダ
●グリーンサラダ

レバノン料理を代表する指でつまんでぱくりとできる前菜も¢75〜$1で揃っているのが嬉しい。(一般的に使用される綴りと店のつけている綴りが異なるため、店の表記のまま)

Kebbé(ひき肉などをラグビーボール状に丸め揚げたもの)
Fatayeur(ひき肉、ほうれん草、チーズなどを詰め三角に閉じたパイ)
Sfiha(ひき肉のパイ)
Falefel(ひよこ豆のコロッケ)
●フィグの葉の包みもの(ライスや肉、野菜の詰め物)

Attayefというデザート、シロップ付き。中の生クリームが甘くなくて品がいい。ひとつ$1。
 デザートには典型的な焼き菓子ではなく、要冷蔵のAttayefcream caramelを頼んでみた。Attayefは、小さいパンケーキをコーン状に巻き中に生クリームとピスタチオを詰めたもの。ディップするシロップ付き(6個$4.99)。一口サイズで、最初から砂糖が混ぜてないところがいい。cream caramel($2.79)は見た目が日本のプリンそのものだったので試してみた。子供のような気分にはなれるが、自作プリンのほうがいいかも、という印象。

 温かい食事の方は、肉系もベジタリアンメニューも優しい味付けで安心する。さらに、スパイスやハーブの使い方がうまい。普段は、口に入れたものから、どのスパイスやハーブがはいっているかたいてい判断がつくが、ここでははたと考えてしまう。なにか、とってもいい香りのスパイスが鼻の方にぬけて、味に奥行きを出しているけれど、それがなんだかさっぱりわからない。おかずのひとつひとつがそういった具合だ。牛ひき肉を少し混ぜたライスがとてもいい味だったのでオーナーに聞いてみると、シナモンをほんのちょっとだけ使っているという。シナモンが超苦手な友人は全く気づくことなく、美味しいとつぶやきながら平らげた。爽やかに仕上がっているチキンのシチューの味付けも聞いてみると、レバノンの7種のスパイスを使っているとだけ教えてくれた。そのスパイスは何か聞いてみたが、トップシークレットだという。私が厨房で働いたら、わかるかしら?と食い下がると、聞き終わる前に「ダメダメ」と首を振ったが、「でも、働いてみたら?」と付け足すところをみると、それほどややこしい秘密でもないのかもしれない。インターネットで7種のスパイスを調べてみたが、はっきりしない。それらしいレシピをいくつも見てみたが、7種類のはずが、8種類のスパイスのブレンドだったり、オールスパイスが入っていたり、これという答えはみつからなかった。私の予想は、黒こしょう、クミン、コリアンダー、シナモン、ナツメグ、クローブ、パプリカ。店に潜入し秘密のスパイスブレンドの情報を掴んだ際には、またご報告。

Trip de bouffe(レバノン料理)(HP)
277 Mont-Royal Est
(438) 381-4388
Mont-Royal
日:休業
月〜土:8:0020:30

取材・文:稲吉京子
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