大エビがゴロゴロ入ってる
 つい何週間か前プチイタリーの界隈を歩いていると、St−Laurentの通りを100mほど歩行者天国にしてイタリア祭りが行われていた。フェラーリやベスパが通りいっぱいに陳列されている隙間を、ジェラートを食べながら練り歩く人達。一角に建てられたステージではコメディアンがイタリア料理をカナダのそれと比べて1時間にわたり笑いをとっている。周りの食欲パワーに圧倒されそうな勢いだ。しかしイタリア料理は西洋料理の生みの親と言われるほどの歴史がありフランス料理、フランス菓子などももとはイタリアから伝わってきたものと考えると、みんなの食へのこだわりも理解出来るような気がする。

 人混みを抜けた辺りで一見お洒落なバー風のレストランを見つけた。四方八方の壁からツタ系の植物が青々と天井まで茂っている。天井は吹き抜けになっていて、気持ちの良い風が時折そよぐ。天気のいい日には絶好の店だ。

木漏れ日が気持ちいい
日中はライトいらずの明るさ
ソースが忘れられないおいしさ
 メニューはイタリア語で書かれてあり、その下にフランス語の説明書きが付いているのだが説明書きが無いものもあって判断しづらい。アンティパスト(前菜)$10.95〜、スープ$5.00〜6.50、サラダ$7.95〜9.95から始まってピザ(16種類)$9.95〜16.95、パスタ$13.95〜28.95、肉料理$19.95〜34.95、魚料理$25.95〜39.95とコースにすることも出来るようだ。お酒はワイングラス$8.00〜、ボトルは$100.00〜。

 まずはスープから始めることにした。私はストラチアテラというコンソメスープに溶き卵が浮いたもの、友人はトルテリーニというコンソメスープにラビオリが入ったものを頼んだ。コンソメといってもそれぞれ、ビーフだし、チキンだしくらいの味の違いがある。パルメザンチーズと胡椒を好みで入れて、あっさりスープにとろけるパルメザンチーズを絡ませると味がぐんと引き立つ。

 次に頼んだのはフィットチーネ(きしめんのような形のパスタ)にトマトソース、エビと香草が入ったパスタと、ポルチーニというキノコの入ったリゾット。モントリオールでは何故か完全に茹であがったパスタが出てくるのでちょっと不安だったが、ここはアルデンテでプリッとした歯ごたえがたまらない。ガーリックがしっかり利いたトマトソースは太麺に良く絡んで食べやすい。大柄なエビも食べ応えがある。

 リゾットに入っているポルチーニは日本語でヤマドリダケといわれるもので、ヨーロッパでは日本の松茸くらいの価値観をもたれているそうだ。確かに驚くほどキノコの香りが高く口の中でコクが広がる感じだ。予想外だったのは米がパスタと同じようにアルデンテだったこと。芯の残ったぽさついた米は幼い頃、山でキャンプしたときの食事を思い起こさせた。

 最後に頼んだのは子牛肉と生ハムのサルティンボッカ。生ハムが子牛肉の上にのっていて、白ワインとセージでさっぱり調理してある。オリーブオイルとセージの香りが素材の味を引き立てていて飽きがこない味だ。

 周りは家族で食事に来ているグループが多く和やかなムードで、店員はちょうど良いタイミングで料理を出してくれる。週末は誕生日パーティーや、結婚式の二次会をしていることもよくある。そんなときに行けば、バンドの生演奏を聞きながら食事をすることが出来る。

VIA ROMA(イタリア料理)
7064 St-Laurent
(514) 277-3301
De castelnau
Jean-Talon
年中無休
ランチ:11:3015:30
ディナー:17:0023:00
取材・文:坂井 桂子
過去のレストラン
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