お茶目なオーナー
あつあつのチキンとフレンチフライ
ボリュームのある一品
無造作に置いてある酒瓶
 カナダ人はバーベキューが大好きだ。大抵の家にBBQセットがあるようで、週末になると庭やバルコニーでバーベキューしているのをよく見かける。そういえば、炭焼きBBQを売りにしたレストランもあちこちにある。特にSt-LaurentRachelの角の辺りはBBQのレストランがたくさんあり、店から煙がもうもうと勢いよく、通りに向けてはき出されている。その煙と肉の焼けるにおいにさそわれて思わず入りたくなる。今回紹介するのはBBQレストランのうちでも煙の勢いがどこよりもはげしい店だ。

 パーク・モンロワイヤルからすぐ近くで、Rachelの通り沿いにあるこの店はポルトガル人が経営している。入るとすぐにカウンターがあり常連の客がお酒を飲みながら話し込んでいたり、テイクアウトをする人達が列を作って自分の番が来るのを待っていたりと活気がある。肉の焼ける良いにおいが店中に充満している。たまに換気扇の加減で煙が逆流すると、煙で目がしょぼしょぼすることもある。ちょっとおおざっぱな雰囲気だがいつも人でいっぱいだ。でもゆっくり食事がしたい人達の為には奥に部屋が用意されていて、もちろん落ち着いて食事も出来る。

 メニューはチキン(1羽)$18.00、(1/2)$9.00(お持ち帰りだと1羽=$10.00,1/2=$7.50)、ステーキ$12.00、ポークフィレ$7.00、たら$12.00、いわし$7.00など。フライドポテト、サラダ、パンが付いてくる。ポルトガル料理は鰯が有名だがモントリオールではチキンとポークが人気。注文が来るたびにお客さんの要望にあわせてスパイスを調合し、まぶして約40分網の上で焼く。時間をかけて焼くのでチキンを頼むときには1〜2時間前に電話を入れる。店が閉まるのは8:00PMだが調理時間を考慮して、早めに行くことをお勧めする。

 じっくり焼いたチキンは油が程良くぬけていて柔らかく、炭の風味がしっかりしみ込んでいて、オリジナルスパイスとよく合う。他のBBQの店と比べて、香りの強い調味料を使わないので炭の香りが引き立っている。他に、チョリソー(ポルトガルのソーセージ)油の固まりが詰まっていたりするので家で普通に焼くと脂っこいのだが、BBQにすると驚くほどさっぱりして、本当はこうやって食べるのかと感激した。又、メニューには書いてないが、ポークのスライスのサンドイッチ:ビファナ$3.00などもある。

 アルコールもビールから強いお酒まで置いてあるが、これもメニューにはなく何があるかはその場で聞いて出してもらう仕組みになっているようだ。店内が暑くなると、オーナーがビールを飲みながら肉を焼いていることもある。たまに酔っぱらって、サラダやパンなどを忘れたりするが、お茶目なオーナーなので許せてしまう。こんな風に書くとちゃらんぽらんな店に聞こえるかもしれないが、気さくで味にこだわる良い店なのだ。

Rotisserie Portugalia(ポルトガル料理)
34 Rue Rachel Ouest
(514) 282-1519
Mont-Royal
年中無休:11:3020:00
取材・文:坂井 桂子
過去のレストラン
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