このネオンが目印
尾頭付きのロブスターは色鮮やか
おしゃれに盛り付けられた鴨料理
 最近スーパーの食料品売り場に行くと‘Festival de Homard’と書かれた、山積みのロブスターを見ることはありませんか?そう、カナダは4月から7月の半ば頃までロブスターの漁獲解禁月間で、その期間は捕れたてのものが日本では考えられない安価で店頭に並ぶ。

 ロブスターは夏に脱皮をして薄皮で海に漂っている。約2ヶ月かけて厚い殻になり、冬の大西洋の冷たい海水にさらされてさらに殻が固くなり身が締まって来る。その頃に肉の味も格段に良くなると言われて、春から夏の初めが一番美味しい時期と言われている。ロブスターはカナダの高級輸出品の一つで、主にニューファンランド、ニューブランズウィック、ノバスコシア、プリンスエドワードアイランドで主に漁獲され、毎年世界50カ国以上に輸出されている。

 スーパーでは安いロブスターもレストランで食べると高いが、中華街だと水槽の中で泳いでるロブスターをオーダー毎に料理するような時価物を除けば、手ごろな金額で食べれるところがいくつかある。今回紹介する店は比較的魚介類の料理の多いカントニーズの店だ。

 ここではロブスターはフライにしてあっさりした餡で絡めてある。殻と身がちょっと触るだけでぷりっと外れる。肉はむっちりとした食感で噛めば噛むほど肉の甘味が口中に広がり、ほんのりとした辛味とにんにくの利いた餡は肉の甘味を引き立てて後を引く美味しさだ。2頭で$25.95、1頭だと$15.95。

 他にこっちに来てからあまり見たことがなかった柔らかい皮付きの海老の料理を頼んだ。鷹の爪を一杯入れて香ばしくカリカリに炒めてあって、頭から尻尾まで丸ごとスナックのように食べられる。見た目が気持ち悪いと言っていたカナダ人の友人も最後は頭からバリバリ食べていた。肉料理には中国菜の餡かけと鴨のフライを頼んだ。鴨は重厚な味で口の中でじわっと肉汁が零れる。鴨はどの料理を食べてもホイゾンソースが付いてくるのはなぜだろう。鴨の肉の下に隠れるように餡かけ野菜が入っていて、一皿で2度楽しめる一品だ。

 他には柔らかい殻の蟹や北京ダック等$7.95〜$13.95、昼は飲茶、お得なランチセット$4.35〜$5.25、壁に掛かっている隠れメニューの数々。人通りの少ない場所にあるが食事時はいつでも人が一杯で店が閉まっているのを見たことがないと思っていたらさすが中華街、年中無休、夜は朝の四時まで開いているらしい。どんな人が朝の4時にレストランに行くのだろう?周りを見回すとカナダ人のお客さんも結構多いのはメニューがフランス語、英語と丁寧に説明書きがあるからだろうか。従業員はてきぱきとしているが愛想がほとんどない。ある人はイタリア人のお客さんに‘今日は何かいやなことがあったのか?まあ人生いろいろあるからな’等とコメントを入れられていた。それでも人はここに食事をしに来るのだ。

Mon Nan(中国料理)
1096 Rue Clark
(514) 866-7123

Place-d'Armes
年中無休:11:00AM4:00AM
取材・文:坂井 桂子
過去のレストラン
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