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外に向けて大きな窓があり開放的

　オーナー、ぺぺの経営するそのレストランはシチズンという。メトロBerry-UQAMの近くの、St-Denis通り沿いにある。夏には、ジャズフェスティバルや、Just for laughsフェスティバルが近くで開かれ、夏イベントの中心地になるその辺りは、カルティエラテンと呼ばれ、大きな劇場があったり、昼間からオープンしているバー、ビストロ、水煙草の吸えるカフェがあったりと、くつろげる空間がたくさんある。フランコフォンのUQAM大学が近くにあり、学生達で通りがにぎわっているのも、そんなムードを作ってる理由のひとつのようにおもう。

　にぎわっていながら、しっかりした食事となると、ファーストフードの店ばかりで、感じのいい雰囲気のレストランが少ない、特に、アジア料理のレストランがない！とぺぺはずっと感じていたそうだ。そして、ついに思い立って、自分で店を開くことに決めたのは、去年のこと。

ヨーロッパ風の落ち着いた内装

パパイヤサラダとチキンのバーベキュー

大仏に見守られながらのむと悪酔いしなさそう

　彼が見つけた場所は、何年も誰も手を入れてない、薄汚れた空き家だった。彼は、家族、友達と一緒に、改装をはじめた。６ヶ月かけて、自分たちの手で作り上げた店内は、改装前を想像するのが難しい。木材の自然な色と、白で統一された店内は、シンプルでおしゃれだ。奥にはカウンターがあり、お酒も種類豊富にそろってる（日本酒もある）。奥の棚に飾ってある愛嬌のある大仏は店の雰囲気をほんのり和ませている。働いてるスタッフは、みんなぺぺの友達で、気さくな人達ばかり。

　料理は、中国人、ベトナム人、タイ人で、アジアのフュージョン料理をつくる。スープメニュー$3.25～$4.95にトムヤンクンスープや、アパタイザー$4.95～$7.95に飲茶がある。スパイシーなメニューには、どのくらい辛いか書いてあるから安心。勧められて、オーダーしたトムヤンクンスープは、小ぶりだけど、小切りになったイカ、サーモン、ムール貝、ほたてなどがたくさん入ってて、まず具を食べないとスープが飲めない。

　メインディッシュ$9.95～$15.95に食べたのは、エビと野菜のピーナッツソース和えとご飯$9.95。個人的に、ピーナッツソースって日本料理とは違う味覚を要求されるような気がして、あんまり食欲をそそられないんだけど、何となく目について、今回オーダーしてみた。思った以上においしい。ちょっと辛さをきかしたピーナッツソースはほんのりとみそを思わす甘さがある。友達は、タイ料理の定番、パパイヤサラダ、ご飯（餅米）と鶏肉のＢＢＱ（KAI YANG）$15.95を頼んだ。まだ青いパパイヤを、刺身のつまのように削いであり、たくあんのように、かりかりした歯ごたえ。それをタイ風ドレッシングで食べるのだが、これが辛い！でもおいしいんだな～これが。

　ココナッツミルクが入ったカレーもタイでは定番料理だそうで、いろんな種類を置いてあり、店の人気メニューのひとつだ。めん類もあり、パッタイ、チャウメンなど。テイクアウトも出来る。

店の雰囲気と、おいしい食べ物がそろって、はじめて、お客さんは又食べにきてくれる、と楽しそうに話すぺぺ。人なつこい笑顔が、印象的だった。

Citezen
1670 St-Denis
(514) 840-8818

Berri-UQAM

月ー金11:00～23:00 土・日17:00～23:00

取材・文：坂井　桂子

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