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スペインのタパス料理は?と聞くと、あれは時間がダラダラかかるし、酔っ払うし、お腹がいっぱいにならないから、と却下。それでは、イベント会場の近くで、ビーサンでも気兼ねなく入れ、ささっと素早く食べられるもの。そして、生まれ育ちはボストンのアメリカンな彼の食指も考慮に入れなければならない。 ダウンタウンの便利なところにある、ナポリっぽいピザを新しいスタイルで手軽に食べさせるBrigadeがいいかもしれない。ナポリ風の薄い生地のピザを、自分好みにアレンジし、ファストフード店のような手順でオーダーできる店だ。 まずは入り口のメニューで、ピザのベースを選ぶ。マルゲリータをボッコンチーニで頼もうかな、と呟く私をポカンとした顔で眺めるスペンサーとその友人の反応から、ナポリタンピザのカテゴリーから選ぶのは諦めた。彼らが無理なく食べらるよう、セミカスタマイズができるピザを頼むことにした。これなら、北アメリカスタイルのピザの要素をふんだんに盛り込める。サンドイッチチェーンのsubwayのように、具材を選べるカウンターに沿って具材が並ぶ。ソースを選ぶ。ペストベースにするのかトマトソースベースにするのか。チーズ(生モッツァレラ、普通のモッツァレラ、ボッコンチーニ、ゴルゴンゾーラ、チェダー、etc)を選ぶ。トッピングとなる野菜や加工肉(ハム、ペパロニ、サラミ、チキン、イタリアンソーセージ、プロシュート、etc)を選ぶ。ワイン、ビールもオーダー可能。 こうしてオーダーしたピザは、薪を使った小ぶりの赤い窯に入れられ、数分で焼きあがる。本場ナポリでは、ピザが釜の中に入っている時間は1分程度、気候や生地の状態、火の状態によってはもう少し長く入れていることもあるが、長くても1分半〜2分強ぐらいと言う。それに比べると、ここでは結構な時間釜の中に入っているという印象。
■ペストソース、生モッツァレラと普通のモッツァレラのミックス、オリーブ+トマト+サラミ+チキン $14 ■ペストソース、普通のモッツァレラ、マッシュルーム+パプリカ+ハム+チキン+オリーブオイル $14 ■トマトソース、生モッツァレラ、オリーブ+トマト+ペパロニ+チキン $14 注文したデザート: ■カンノーリ(レギュラーサイズ)$3.48x1個 ■カンノーリ(ミニサイズ)$2.15x2個 もちろん、ナポリで食べるピザとは違う。ナポリ生まれのケベック人がオーナーだけあって、ナポリピザの薄い生地を釜で焼き上げてはいるが、ケベックの一般的なピザを愛する人々にも”寄り添った”感じのあるピザだ。守備範囲が広いとも言える。 ピザといえば「マルゲリータ」タイプの人には、Napolitan Pizzaのメニューから選ぶと良いと思う。私もスペンサーたちと一緒じゃなければ、ブッラータ(クリームとモッツァレッラが合わさったようなプーリア州のフレッシュチーズ)のピザ、フンギ(キノコ)などを頼んでみたかった! デザートには、Cannoli bar(カンノーリ・バー)がある。私たちもリコッタのカンノーリを頼んだのだが、レジでスタッフにそれを忘れられ、その間に売り切れてしまった。その代わりにヌテラ入りのパンを即席で作ってくれたが、私は食べなくてもいいかなと言う感想。ますますカンノーリが食べたい気分に。 Brigadeがあるダウンタウン周辺では、ジャズフェスティバル、フランコフォリ、アフリカンナイト、フィルムフェスティバルなどのイベントが秋口まで続く。グループで、カップルで、家族で、イベントのついでにサクッと食べたい時、またテイクアウトしてピクニックしたい時にはなかなか便利に使えそうだ。 Brigade(ピザ) 1428 Stanley street
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取材・文:稲吉京子 | ||||||||||||||||||||||||
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