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最寄り駅はオレンジラインのCôte-Ste-Catherine、初めて降りる駅だ。オレンジラインの西側サイドらしい「人種のるつぼ」の雰囲気の通りを1分も歩かないうちにJoleeに着いた。古いタイプのエスニック料理を出す店といった佇まい。まだこういうレストランが健在なのだと感心する。看板にも掲げているように、インド料理もカバーしているが、ここの特徴はスリランカ料理特有のスパイスや辛さなのだそうだ。インドとはまたちょっと違ったものがあるという。そしてかなりお値打ちな価格帯のメニューも目玉となっている。辛いもの好きなウォーレンは、サモサとスリランカスタイルのビリヤニ(スパイスで味付けしたお米の炒め物)がお勧めだという。そして、カレーのレベルを見るべく、通常のThali*とベジタリアン用のThaliも頼んでみることにした。 *Thali:カレー類などのセットメニュー サモサ2個($2.50 ) 羊のビリヤニ($8.5) バターチキンのThali($8.5) ベジタリアンThali($7) サモサは大きくボリュームがある。インドやスリランカを含むあらゆる土地で100個以上のサモサを食べてきているが、その中で最も大きいサモサかもしれない。具を包む皮が独特な歯ざわりで、食べ応えがある。添えられたソースをつけなければ、ほどほどこなせる辛さ。羊肉のビリヤニを食べてみて、スリランカ料理の辛さを少し理解できた気がする。注文時にビリヤニの辛さはどうするかと聞かれ、辛くしたいウォーレンを制してマイルドでお願いと頼んだ。辛さは多少感じるが、コクがあり悪くない。ライスの上に乗ったゆで卵と一緒に食べると優しい味になる。付け合わせの玉ねぎのヨーグルトサラダが箸休めになっているのか、スパイスの刺激を口の中で中和してくれる。 春夏は、開放感あふれる店の裏側にあるテラスに人々が集まる。去年のテラスシーズンは、屋外でグリルされるバーベキューメニューがあり、屋内の席とテラス席ではオーダーできるものがくっきり分かれていた時期があったが、これも変わりそうだ。今年はどんなメニューがどんな風に登場するのか?仲間と連れ立って、初夏の開放感と生きる歓びをシェアしに行こう! 2種類のThaliを食べてみて、やはりここはインド料理の店ではないのだと思い知った。スリランカは南インド料理の影響を受けているので、カレーにも期待をしていたが、正直この日食べたカレーの中では、バターチキン以外はあまりお勧めできない。Thaliには4種類のカレーがついてきて、パーパド(豆の粉でできたパリパリのうす焼きせんべい)、パラーター(チャパティとも言われ何層にもなったパン)、山盛りのライスと大変お得感はある。ただ、カレーの定番であるダルカレー(豆のカレー)は塩味が強すぎ、大豆でできた擬似肉のカレーや、ロングビーンズのカレー、野菜の炒め物は辛いだけで旨味がなかった。バターチキンのカレーは程よかったので、ここでは肉系の料理や得意のビリヤニなどの単品で攻めるのがいいかもしれない。 ウォーレンはペッパーチキンのビリヤニもおすすめだという。珍しところでは、ピットゥ(PIttu)という米粉やココナッツでできた蒸しパンや、米粉の細い麺を蒸したストリングホッパー(String hopper)などを試すこともできる。Joleeでは、メニュー選びに少し工夫が必要だが、スタッフの感じはよく、安く手軽にお腹いっぱいになる駅チカの学食といった位置づけで輝いてくれそうだ。これからの季節、引っ越しの差し入れとして、スパイシーな単品あれこれをテイクアウトするのもいいかもしれない。 Jolee(スリランカ料理) 5495 Victoria Avenue
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取材・文:稲吉京子 | |||||||||||||||
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