モントリオールに来て驚いたことのひとつがみんなの食生活。人によって食べる食材、調理の仕方が全然違う。まあ、いろんな国の人が住んでいるんだし、当たり前かな〜と納得しつつ、いろいろ食べ歩く日々。そこにある日、家にルームメイトがやって来た。彼女はベジタリアンだった。自分で食べ物のことをいろいろ勉強して、自分が信じる物だけを食べると語る彼女。言葉を失う私。食べ物で自分を主張するなんて今まで考えたこともなかった・・・それにしてもここはフレンチ文化の色濃いモントリオール。スーパーに行けばめまいがするくらいのチーズの種類。肉といえば、日本ではあまり馴染みのない兎、カリブ、バッファロー、馬、鹿などなどの豊富な品揃え。ベジタリアンなんてさぞかし<禅>な人に違いない・・・というわけで、彼女のことをすばらしいとは思いつつ、ついついチーズコーナーで時間を費やす私だった。

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カウンター奥では、パンをこねたり焼いたりしているのを見物できる。
 彼女がある日、食事に誘ってくれた。何でもビーガンなレストランらしい。(注:ビーガンとは?菜食主義者にはベジタリアンとビーガンの2つに分けられるらしい。前者は肉、(又は魚も)を一切食べないという人達。後者は肉、魚、そして更に、乳製品を一切断ち切った食生活をする人達。)ちょっと不安になる私。何だかわびしいお食事会になりそうだ・・・

 彼女一押しのその店はSt-Dominiqueのひっそりした通りに、油断してると見落としそうな小さい入り口の店構えだった。中に入ると、右手にカウンターで、その奥にはパンを焼くためのオーブンがある。更に、彼女に促されるまま、奥の部屋に進む。不揃いのソファ、テーブル、イスが無造作に置いてあり、壁にはいろんな絵や作品が飾ってあって、ギャラリー兼レストランになっている。天気が良ければテラスでの食事も楽しめる。

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カラフルで素朴な雰囲気の店内。そして、ヒッピーな感じの店員。
 さあ、問題は食事だ。アパタイザーにチャパティ(有機栽培の小麦を使った平たいパン)、スープ、サラダ、ピザ、約$2 - $6。軽い食事をしたいならサンドイッチ(三種類ある)$6.25。スープ付きで$8。しっかりした食事なら、インディアンタリカレーなど定番メニューに加え「今日のおすすめメニュー」(これはその日の気分でシェフが適当に作る)があり、昼間$6.75、夜$7.50。スープ、パン、デザート、紅茶付きで昼間$9.25、夜$11.75。飲み物はジンジャージュース(ジンジャエールじゃないよ)、有機栽培にんじんジュース、チャイティーなど$2 - $3くらいだ。朝食メニュー、ブランチメニューも豊富だ。

 私はルームメイトおすすめのBLTサンドイッチとコーヒーを頼んだ。BLTといえばベーコン、レタス、トマトが入ったサンドイッチだが、ここではベーコンの変わりにココナッツをスモークして何か(?)と調理したもので、本当にベーコンの味がする!目に見る物と味わう物が違うと違和感があったけどすごくおいしかった。パンはチャパティでうすく、中身は約5センチもあって食べ切れないくらい。コーヒーはミルクの代わりにココナッツミルクを使ってあって、今まで試したことのない味がした。

 思った以上に満足、いやいや、かなり満足した。肉、乳製品抜きでここまで出来るとは・・・店の人の話では、運がよければ、気まぐれで楽器を持ち寄ったお客の、「テラスでいきなり演奏会」に立ち会えたり、DJがまわしてる中で(不定期)、食事が出来たりすることもあるそう。奥には本棚があって(多分みんなが忘れていった)本をぼんやり眺めたり・・・なんて事もできます。

Aux Vivres
4631 St-Laurent
(514) 842-3479
Mont-Royal
11:00 - 24:00
(年中無休)
取材・文:坂井 桂子
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