東ヨーロッパから移民してきたユダヤ人が広めたスモークミートはモントリオールの名物の一つだ。特にST−LaurentにあるSchwartz’sはどんな寒い日でも長い行列が出来ていて、その辺りだけはみんなの熱気で雪も溶ける勢いだ。列に入って順番を待つ。並んでまでスモークミートが食べたいのは観光客だけと思っていたのだが殆どが地元人のようだった。店内には15分待ちで入れた。

列が通りからはみ出していることもしばしば
店内はとても明るい
どのメニューも量がすごい
 店の雰囲気は社員食堂のようにごった返している。カウンター又はテーブルが選べるがどっちにしても狭い。テーブル同士の幅が狭く、奥の人が席を立つ為に手前の人が椅子から立ち上がって場所を作らないと通れないほどだ。接客をするのは殆ど男性で驚くほど無愛想。ここでは店の人は美味しい肉を食べさせてやる、お客は美味しい肉を食べさせて頂くという人間関係が成り立っているので文句は出ないらしい。それほどまでに美味しい肉を出すのか・・・

 メニューは、薄くスライスされたスモークミートの山盛りがライ麦のパンに挟まれたスモークミートサンド$4.45。肉はスパイス、ハーブで味つけして薫製にするまで10日間寝かせるそうだ。味がしっかり付いていて辛目のマスタードとよく合う。薫製肉というとビーフジャーキーのような堅い肉のイメージがあるが、肉を古くさせてから薫製にするのでとても柔らかく、手でつまんだだけでポロポロほぐれるほどだ。薫製されている間に脂分が落ちるのだろうか、意外にあっさりしている。牛肉の薫製だけでなく、子牛、ターキー、チキン等、種類が豊富に揃っている。サイドメニューにかかせないピクルス$1.25、コールスロー$1.65、フライドポテト$1.85。ケベクワの友達曰わく、チェリーコークを頼むのが通らしい。

 サンドイッチにせず、肉だけでも頼める。大皿$9.75。ステーキもあり、リブ$13.95、レバー$8.25手のひらよりも大きいレバーのステーキがどーんと乗った皿は迫力がある。ステーキコンボ$13.95は焼き加減に気を遣ったビーフステーキ、スパイスと塩だけでシンプルなのだが塩、ピリ辛加減が絶妙だ。スモークソーセージ、スモークミートがセットになっていてフライドポテトと、ピクルス、コールスロー、ライ麦パンが付く。この1品でたっぷり2人分ある。それを見越してか2人で1品頼むと$1.50チャージされる。

 お客はオーダーが来るとさっさと食べ、食べ終わるとすぐに席を立つ人が多い。目が吸い寄せられたのは、60歳を過ぎた感じの人達がお皿からはみ出るほどに盛られた肉を、会話も少なくひたすら肉を運ぶ風景だ。カナダ人はそこまで肉好きなのか・・

 お持ち帰りもあり、スライスされたスモークミート$9.25/450g、塊は$8.45/450g。スモークチキン$7.95/450g、サラミ$6.00/450g等。自家製スパイスも販売している$3.99。

Schwartz's(デリ)
3895 St-Laurent
(514) 842-4813
Sherbrooke
Mont-Royal
日〜木:8:0024:30
金:8:001:30
土:8:002:30
取材・文:坂井 桂子
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