Gaiia Kim
Gaiia Kim
aya et ryoko
aya et ryoko
aya et ryoko
SOUK@SAT
SOUK@SAT
SOUK@SAT
Gaiia Kim
Gaiia Kim
Gaiia Kim
aya et ryoko
aya et ryoko
aya et ryoko
SOUK@SAT
SOUK@SAT
 今年で3回目を迎えるSOUK@SATというアート・ファッションイベントが12月9日から11日にかけて行われた。今年も地元のアーティストがそれぞれの作品を販売しており、大きなロフトをコンセプトとしたスペースで青空市場(SOUK)のような雰囲気の中、大勢の人が訪れた。

 年々SOUKに参加するアーティストの質は高くなってきている。そんな中、SOUK初参加というGaiia Kimさん、そして今年で2回目のaya et ryokoにインタビューをした。

 Gaiiaさんは、韓国で生まれ、啓明(ケイミャン)大学でフランス文学を勉強し、96年から単身でフランスへ渡る。フランス語を一年間勉強したのち、ブルターニュの美術学校で造形芸術、パリで陶芸を学ぶ。2002年に陶芸の研修でモントリオールを訪れたことを機会に2003年からモントリオールに住み、現在に至る。昨年までは、陶芸一筋で仕事をしてきたが、今回のSOUKを機会に、フェルトによるハンドバッグ・アクセサリー作りに転身。

 フェルトを使った作品を作り出してわずか3ヶ月というGaiiaさん。今回のSOUKがデビューとなる。Gaiiaさんの作品は、デザインだけでなく、色使いも印象的である。フェルトはすべてニュージーランドから取り寄せているそうだ。フェルトといっても、彼女の使うフェルトは裁縫の授業で見かけるようなものではなく、色のついた羊毛を購入し、それを湿気や熱、圧力を加え、縮絨し布状にして作品を作っている。はっと目を引くような色でできたハンドバッグやアクセサリーは、一点あるだけで存在感がある。羊毛をそれぞれの用途に応じて加工するのは、すべて手作業である。羊毛というだけでも温かみを感じるが、作品ができるまでの長い工程を聞くとなおさら心が温まる。

 昨年に引き続き2度目の参加となるaya et ryoko。おばあさんの着物の残り布を使い、鞄作りを始めたブランドだが、今回は主に手のひらサイズのがま口を発表していた。着物の生地は幅がほぼ全て35センチである上、残り布で作っているため大きさや生地に限りがある。鞄にするには小さすぎるが、お財布を作るにはちょうど良い、かわいい模様の生地を沢山見つけたため、今回はがま口を多く作ってみることにしたそうだ。着物の生地について知っていなければ、そうとわからないような生地もあるが、一言「すべて着物の生地を使ったお財布です」と言うだけで人の見る目が変わるというのが面白い。

 2005年のクリスマス映画のひとつに「Memory of Geisha」がある。日本人の私たちから見れば、役者の多くが日本人でないアジア人俳優というキャスティングに違和感を覚えるかもしれない。日本文化をきちんと伝えるには、やはり日本人であるわれわれが草の根レベルで文化交流することが一番望ましいように思う。ファッションやアートを通じてさまざまな文化が行き来するモントリオールで、着物でできた小物が日本とカナダの架け橋となることを願いたい。

Gaiia Kimさんのブログ:gaiia-design.blogspot.com
aya et ryokoのホームページ:www.ayaetryoko.com

取材・文:和田 良子
当ホームページ内の画像・文章等の無断使用、無断転載を禁じます。すべての著作権はFROM MONTREAL.COMに帰属します。情報の提供、ご意見、お問い合わせは「左メニューのCONTACT」よりお願いします。
Copyright (c) 1996-2007 FROM-MONTREAL.COM All Rights Reserved