Valerie Dumaine
Valerie Dumaine
Valerie Dumaine
Perplex&Lola
Perplex&Lola
Valerie Dumaine
Valerie Dumaine
Valerie Dumaine
Perplex&Lola
Perplex&Lola
 今回で5回目を迎えるモントリオール・ファッション&デザインフェスティバルがこの6月8日から12日までモントリオールの中心街、ダウンタウンのマギル通りで行われた。このフェスティバルが催された週末からF1が始まるということもあり、モントリオールの街は観光客や地元の人でにぎわっていた。

 モントリオールで行われるファッションイベントのひとつとして、毎年春と秋に開催されるファッション・ウィークがあるが、これは主にモントリオールのファッション関係、または地元の人が多く足を運ぶように思える。それに対して、ダウンタウン、メインストリートの一角が歩行者天国と化した今回のフェスティバルでは、観光でモントリオールを訪れている人が多く集まったようだ。毎年、この時期はF1のために遠方からモントリオールに来る観光客も多い。そんな車愛好家が集うこの時期に合わせてか、このフェスティバルは自動車メーカーのJAGUARLAND ROVERが主催しており、イベント会場には多くの車が展示されていた。

 フェスティバルには多数のデザイナーが2005-2006年秋冬コレクションを披露していた。今回は、以前にご紹介したモントリオールのデザイナー、バレリー・デュメインさんのコレクションを取り上げたい。

 2003年にValerie Dumaineのブランドを立ち上げて以来、4回目となる今回の秋冬コレクション。Valerie Dumaineの特徴は、ただ単にコレクションをつくるというだけでなく、作品の一点一点に地元のアーティストによるプリントが入っている。そんな彼女の今回のコレクションは、黒を基調としたシンプルな色彩の細部にゴールドや茶色がさし色として入れられている。シンプルな色使いではあるものの、胸元や肩の部分が大きく開いていたり、素肌が見え隠れするヘソ丈のトップスによってセクシーさが溢れる仕上がりとなっている。また、この夏に多く見られるような、カプリ丈のパンツに細めのヒールを合わせた装いも多い。胸元が大きくカットされた黒のジャケットに、ゴールドでアーティストのプリントが入った一点も素敵だ。

 このショーでは、Perplex&Lolaも一緒に秋冬コレクションを披露していた。色彩的にはValerieのショーと似たような黒を基調としていたが、クラシックなスタイルからカジュアルなものまで、幅広いコレクションであった。ドレッシーなスタイルには、黒の手袋がアクセントとして持ちいれられ、カジュアルなスタイルには黒地に黄色でほどこされたプリントが目立つ。

 この二人のモントリオールデザイナーのショーを見る限り、この秋冬は黒を中心としながら、細部のアクセサリーになにか一点アクセントをおいた装いが素敵なのではないかな、と思った。やっと暑い夏の始まったモントリオール。常にワンシーズン先のコレクションが発表されるファッション界。秋冬の装いを考えるにはまだまだ早すぎるが、おしゃれな着こなしはやはりちょっぴり寒い秋や冬が一番なのではないかな・・・とTシャツにサンダル姿の人々を見ながら思ってしまった。


取材・文:和田 良子
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