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ギャラリー
 冬らしさが日に日に増す季節になりましたが、皆さん冬支度は万全でしょうか? さて、今回訪れたのは、地下鉄Frontenac駅の脇にあるMaison de la culture Janine-Sutto。

  以前ご紹介した際はMaison de la culture Frontenacと言う名前でしたが、2017年に95歳で亡くなった女優Janine Suttoを偲んで昨年11月にMaison de la culture Janine-Suttoと改名されました。新しくなった名前以外はそのままで、年間約150もの催し物を開催している、市内で最もアクティブなMaison de la cultureの一つです。

 今回注目してみたのは、館内のStudio2でひらかれているフランス出身でケベック在住の写真家Laurent Theilletの「De Visu - 60 portraits d'artistes」という写真展です。音楽、視覚芸術、映画、演劇、ダンス、文学など、ケベックの様々な文化的分野で活躍している文化人60人のポートレートで構成された作品展となっています。

 言うまでもなく、証明写真のような正面から撮った機械的なポートレートの展示ではありません。撮影のコンセプトにどれだけ撮られる側のアイディアが入っているのか等はわかりませんが、ポーズや背景等はそれぞれ違うのが一目でわかります。一人一人の個性を最大限に引き出そうとしている意図が感じられ、撮られる側と撮る側の親密で繊細な関係性が伝わってくるようでした。中にはDenys Arcand、Michel Tremblay、Kento Naganoなどの誰でも知っているようなアーティストのポートレートも有りますが、その道では有名でも広く名前が知られていないアーティスト達のポートレートも沢山展示してあります。この展示を見て、ケベックの文化の多様性とそこで活躍するアーティストを新たに発見できるかもしれません。興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

 なお、Studio1の方ではブラジル出身のGiorgia Volpeによる「L’insoupçonnable ordinaire」という展示もひらかれていますので、こちらの方も是非訪れてみてください。

ギャラリー:Maison de la Culture Janine-Sutto
所在地:2550, rue Ontario Est
スケジュール:火〜木:13時〜19時 金・土:13時〜17時 日・月:休館
メトロ:Frontenac
ウェブサイト:HP

文/Text:畑山理沙/Risa Hatayama