暑かった夏がようやく終わりを告げ、頭上高くに澄んだ空が広がる初秋のモントリオール。今回のギャラリーレポートは「芸術の秋」にふさわしく、たくさんのギャラリーが集まるPôle de création et de diffusion de Gaspé内にあるAgence Topoからお送りします。

 先ず「Agence Topo」についてですが、1993年に設立されたアーティストランセンターで、この当時は「写真という媒体の可能性を追求する」という目的での活動をメインとしていました。その後、マルチメディア作品等の製作、普及、供給などへ活動をシフトし、現在のようにデジタルベースのwebプロジェクト、パフォーマンス、インスタレーション等の「実験室」的役割を担うセンターとなりました。

 気になる展示の方ですが、現在見ることができるのはギャラリーの入り口脇のウインドースペースに設置された『Culture』という題のインスタレーション作品。これはEt tu, Machineというデュオによる作品で、今年10月17日からカナダで「娯楽目的の大麻使用」が合法化・解禁される事をテーマにした作品です。

 ウインドースペース内には大麻を育てる小さな覗き窓付きの「小型の温室」のようなものが設置されており、その温室の後ろには、今回のこの合法化が盛り込まれた「C45」法なのでしょうか?細かい字の書かれた紙が貼り合わされ、天井から吊るされていました。この展示の宣伝写真とは裏腹に、覗き窓からも残念ながら温室の中の様子をよく見ることができず、中で何が起こっているのかは全く不明。私が足を運んだ折にはちょうどギャラリーも閉まっており、残念ながらスタッフに質問することはできませんでした。ただもしかすると、まだ合法化前という事で、本物の大麻を使用することに問題があったのかなど一人で憶測をめぐらせてしまいました。

今回のこの展示でEt tu, Machineに支払われた報酬は、作品のコンセプトの一部としてカナダの大麻生産会社であるCanopy Growth Corporation とHydropothecaryの株に投資したとのことで、インスタレーションの中にあるタブレット端末で株価の変動が見られるようになっていました。また、ウインドースペースの外の壁には大麻に関連した音楽のリストが貼られており、脇にはヘッドフォンが2つ設置されていましたが、残念ながら私が訪れた際には何も聞くことはできませんでした。

ただ単に私の訪れたタイミングが悪かったのか、説明文が漠然としすぎているからなのか、理解しづらい部分が多すぎて、何とも消化不良な展示に感じました。普通の展示室での展示のように作品に近寄って見ることができない分、もう少し観る側へ配慮をしたインスタレーションにできなかったのか…色々と考えさせられました。

なお、10月13日(木)の17時から、Agence TopoでEt tu, Machineによるパフォーマンスが予定されているようです。興味のある方は足を運んでみてください。


文・写真/Text & Photo畑山理沙Risa Hatayama
ギャラリー:Agence Topo
所在地:5445, avenue de Gaspé, suite 608
スケジュール:月〜金:10時〜17時
メトロ:Rosemont
ウェブサイト:HP
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