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現在ひらかれているのはMaison de la culture Côte-des-Neigesでは「VOYONS VOIR...LA COLLECTION DE LA VILLE DE MONTRÉAL S'EXPOSE!」というグループ展。題名からも想像がつくと思いますが、これはモントリオール市が所有する現代アートのコレクションの中から、選りすぐりの作品を集めた展示会です。Maison de la culture Côte-des-Neigesの3つのフロアを使って開催されており、ドローイング、写真、彫刻、ビデオなど、バラエティに富んだ様々な作品を楽しむことができます。 数ある作品の中でもとりわけ印象に残ったのは、Samuel St-Aubinの「Thé」というキネティック彫刻の作品です。特製タイマー付きの台に乗せられたティーカップ。この中にお茶を入れたまま、一定の角度で3時間おきに30度回転させることで、カップの内側に乾いたお茶で描かれた螺旋状の模様が出来上がるという趣向です。飲み物を放置してしまったために、カップの内側に線がついていたという経験なら、たぶん皆さんもあると思いますが、この何気ない日常の現象を作品にしたという視点が面白いと思いました。 それからもう一つ印象に残ったのは、Karine Gibouloの「Berthe Aline」というミニチュア彫刻の作品です。小さなブラウン管テレビのケースの中には広がる小さなリビングルームで、椅子に座った高齢の女性が編み物をしています。その表情はどこか物憂げで… この小さな世界は、モノトーンで統一されており、まるで白髪の女性が小さく孤独な過去の世界に閉じ込められているような印象を与えます。この女性は一体誰なのか?何を思っているのか?… 見る者に色々な物語を連想させるような作品となっていました。 余談ですが、現在Maison de la culture Côte-des-Neigesの他に、Centre culturel de Notre-Dame-de-GrâceとMaison de la culture Notre-Dame-de-Grâceでも同じく「VOYONS VOIR... LA COLLECTION DE LA VILLE DE MONTRÉAL S'EXPOSE!」という同じ題の展示が開催されています。前者では、毎年モントリオール市が主宰するPrix François-Houdéという、工芸作家を対象とした賞の過去20年間の受賞作品を集めた展示が開かれています。後者では、同じく毎年モントリオール市が主宰するPrix d’excellence Pierre-Ayot et Louis-Comtois en arts visuelsという、若いビジュアルアート作家を対象とした賞の過去20年の受賞者の作品を集めた展示を開催しています。興味のある方は是非足を運んでみてください。
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文/Text:畑山理沙/Risa Hatayama Photo: Courtesy of Maison de la culture Côte-des-Neiges | |||||
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