今回のギャラリーレポートはMaison de la culture Côtes-des-Neigesから!

 現在Maison de la culture Côtes-des-Neigesでは3つの展示会が同時進行している。今回のお目当ては屋内で開かれている「Le monde en chantier : architectures fictifs」という彫刻系のグループ展ではなく、3階の屋外テラスで開かれている「Barda sur le toit」と「Emballes-toi!」という展示。

 先ず「Barda sur le toit」は、Atelier Bardaというグループによるもので、会場には木の骨組だけの小屋が3つ設けられていて、それぞれが色彩鮮やかな布テープやフラッグ・ガーランド、毛糸などで飾り付けられている。理想の住まいとはなにか、そして都会に点在するテラスや屋上スペースを、居住空間として使う事などをテーマにした作品展だそうだ。もう一つの「Emballes-toi!」の方はNicole Fournierによるもの。使い古された衣類を縫い合わせて、色々な形の「植木鉢」に作り替え、その中に食用植物や薬草等を植え付けたものを展示している。環境や生態系問題について喚起を促そうと言う作品展らしいが、見た目はなんとなく空き地に放置された衣類の間から植物が生えて来た様な感じだ。

 率直な感想から言うと、「がっかりした」の一言に尽きる。まず、なぜ「Emballes-toi!」が参加型作品である事がプレス・リリースにもギャラリーのどこにも記載されていないのか理解に苦しむ。しかも「参加型」だと判明したのは、たまたまギャラリーの受付の人と話をしたからだ。その話しによると、文化的仲介(cultural mediation)の一環としてFournierが子供達を連れてきて、植え付ける植物を変えたり、鉢の配置を変えたりするそうだ。しかし、この作業がおこなわれる日時が不定期なので、観客がこの行程を見学する事は不可能との事だった。だからといって何処にも「参加型」と書かなくて良い理由にはならないし、文化的仲介の一環であるなら尚更子供達の参加を文章で強調し外部へ発信すべきではないだろうか?それにしても、なぜ子供達の手によって展示が変化して行く行程を記録し、その写真などを展示の一環として貼るなりの工夫をしないのか...観客がテラスに放置されたような布製の鉢をただ眺める事しかできないなんて、参加者以外の観客に対する配慮が皆無であるとしか言いようが無い。この点について受付の人からは「記録を展示の一環として見せる事なんて全く思いつかなかった」と言う答えが返ってくる有り様だった。ギャラリー側の責任も去ることながら、Fournierも何故この構成にしたのか、不可解な点が多すぎる。「Emballes-toi!」の印象があまりにも悪かったせいか、同じテラスに展示してある「Barda sur le toit」の方の作品の主旨も存在も霞んでしまったのが非常に残念だったと思う。


文/Text畑山理沙Risa Hatayama
ギャラリー:Maison de la culture de Côte-des-Neiges
所在地:5290, chemin de la Côte-des-Neiges
スケジュール:火・水:13時〜19時 木・金:13時〜18時 土・日:13時〜17時
メトロ:Place-des-Arts
ウェブサイト:HP
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