Complexe Willian Hingstonの外観
Salle de diffusion Parc-Extensionの入り口
Catherine Béchard & Sabin Hudonによるサウンド・インスタレーション「La circulation des fluides II(2011)
(c)Catherine Béchard & Sabin Hudon
Patrick Saint-Denisによる「Lungta(2012)
(c)Patrick Saint-Denis
 今回のギャラリーレポートは地下鉄Parc駅からほど近いComplexe William-Hingston内にあるSalle de diffusion de Parc-Extensionからお届けします。

 まずこのSalle de diffusion de Parc-Extensionについてご説明すると、これはla maison de la culture de Villeray-Saint-Michel-Parc-Extensionの別館で モントリオール教育委員会が運営する学校の建物、Complexe William-Hingstonの一階にある市営図書館の隣にひっそりとたたずむギャラリースペースです。(余談ですが、毎年、夏にモントリオールとトロントで開催される国際テニス競技大会、ロジャーズ・カップでもお馴染みのStade Uniprixが,このComplexe William-Hingstonと線路を挟んだ向かい側に建っています。)。このエリアは元々住んでいたギリシャ系の移民に変わり、現在ではインドやパキスタン、中東等からの移民が多く住み、人口密度がモントリオールでも随一と言われるParc-Extension区域内にあって、利用者の顔ぶれも実にエスニック。チャイナタウンほどあからさまではありませんが、この区域はを市内の他の地域と比べてもやはりどことなく異国情緒が漂っているような気がします。

 さて、気になる展示はと言うと...現在、開催されているのはla maison de la cultureの主催する『Hors les murs』という芸術の民主主義化を狙ったプログラムと、毎年国際デジタルアートフェスティバルを主催しているElectraの提携で催されている「NUM & RIC」と言うデジタルアートのグループ展で、モントリオール在住のPavitra WickramasinghePatrick Saint-Denis、そしてCatherine BéchardSabin Hudonの2人組の作品を見る事が出来ます。それぞれの作家が運動感、水、流動性、風、紙などの様々なテーマを基にした作品を集め、インタラクティブで遊び心のあるデジタルアートを多くの人に広める事を目的とした展示だそうです。そのせいもあってか、学芸員の人が事細かに一生懸命それぞれの作品の説明をしてくれたのがとても印象的でした。

 サウンド・インスタレーション、ビデオ・インスタレーションなど5つ展示されている今回の作品展の中で最も目を惹いたのは、中央に展示してあるPatrick Saint-Denisの「Lungta(2011)というインタラクティブな作品で、赤外線カメラで捕らえられた人の動きにあわせて192個の小さな竹とんぼの様な羽をモーターで動かして風を起こし、羽の前に取り付けられた192枚の紙をパタパタとなびかせると言う趣向の作品。元々は音楽などのライブパフォーマンス用に創られた作品と言う事ですが、影となって紙に映し出される沢山の羽と、それをつなぐケーブルがまるで電線に止まっている鳥の様に見え、紙がなびいていない時はまるでドローイングを観ている様な錯覚を起こさせる面白い作品になっていると思いました。

この展示は9月1日まで。


文/Text畑山理沙Risa Hatayama
ギャラリー:Salle de diffusion de Parc-Extension
所在地:421, rue Saint-Roch
スケジュール:水:13時〜20時 木・金:13時〜18時 土・日:13時〜18時 月・火:休館
メトロ:Parc
電 話:514-872-6131
ウェブサイト:HP
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