街路樹の葉もすっかり落ち、寒々しい景色が広がる晩秋のモントリオール。夕方、家路につく途中に何処からともなく漂ってくる薪の燃える香りが、冷え込みが厳しくなって来た夕暮れの中に癒しの一時をもたらしてくれる今日この頃です。

 さて、今回訪れたのは、以前もご紹介した トレーラーハウス内に本拠地を置く移動式アーティストランセンター、DARE-DAR - Centre de diffusion d'art multidisciplinaire de Montréalです。(Galerie 5参照)以前にご紹介した際はMile-End地区の名も無い空き地に間借りしていましたが、その後数回の引っ越しをへて、現在はダウンタウン地下鉄Saint-Laurent駅の出入り口の空き地に間借りしています。治安的に未だちょっと不安を感じる場所では有りますが、落書きも多い周辺の建物とも以外にマッチしていて、あまり違和感無くトレーラーが佇んでいます。活動内容は相変わらず、特定の煤体に捕われない学際的な アートの屋外展示やコミュニティーアートの企画に力を入れており、一見、「これって本当にアートなの?」と疑ってしまう様な前衛的、そして実験的な作品を多く展示しているが特徴です。

 さて現在観ることができるのは ケベック州出身の若手アーティストで作家でもあるMarc-Antoine K.Phaneufの「Moments magiques」と言う題の肯定的な詩の展示。これはDARE-DAREVolet 3と言う企画の一環で、ギャラリーの外に設置された黄色いライトボックスに、アーティストが毎週違う詩を設置し、通りすがりの人たちに読んでもらうという試みです。 一概に詩と言っても、Phaneufの詩はちょっと突飛で支離滅裂さが売りと言っても過言では有りません。ちなみに私が行った時には「Les religieuses attrappent les geaies bleues au vol et les mangent crus(意訳:修道女達が飛んでいるアオカケスを捕まえて生で食べた)」と書かれており、思わず笑ってしまいましたが、ただ単に意味が面白いと言うよりは、並べられた一つ一つの言葉が文章として織りなす不毛性が面白い詩となっています。表現やコミニュケーションと言うよりは超現実主義のアーティスト達によって確立されたcadavre exquis(優美な死骸)という、数人が集まって、それぞれが思いついた一貫性の無い言葉を書いて繋げてゆく技法に通じる作風を感じました。これから2月まで随時詩が変わっていくと言う事ですが、どういった詩が現れ、通りかかった人にインパクトを与えるのか?今から楽しみです。外に設置してあるライトボックスなので朝夕関係なく楽しむことができますので、地下鉄Saint-Laurent駅をご利用の際には是非足を運んでご覧下さい。

文/Text畑山理沙Risa Hatayama
Photo: Courtesy of DARE-DARE
ギャラリー:DARE-DAR - Centre de diffusion d'art multidisciplinaire de Montréal
所在地:地下鉄Saint-Laurent駅出入り口の空き地
スケジュール:終日
メトロ:Saint-Laurent
電 話:514-849-3273
ウェブサイト:HP
当ホームページ内の画像・文章等の無断使用、無断転載を禁じます。すべての著作権はFROM MONTREAL.COMに帰属します。情報の提供、ご意見、お問い合わせは「左メニューのCONTACT」よりお願いします。
Copyright (c) 1996-2012 FROM-MONTREAL.COM All Rights Reserved