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先ず始めにご紹介するLa Maison de l'architecture du Québecは、2001年に建築家、建築写真家などが集まって発足したアートセンターで、文字通り建築と都会生活に関する考察を深める事と、それらに関わる多種多様なアートを発信する事を目的としています。地下鉄Place-d'Armes駅に隣接しているPalais des Congresの地上階にあり、Saint Antoine通りに面した一角に位置するこじんまりとしたスペースですが、大きな窓から入る大量の自然光が展示スペースを照らす、とても明るいフレッシュな空間となっています。 現在開かれているのは地元ケベックのアーティストDaniel CorbeilによるStructures végétalisées:l'utopie verte?というインスタレーション作品。展示スペース中央には円筒形のタワー建築が設置されており、中にはミニチュアサイズの人間の他、ハコベ、コケなどの小さな植物や小魚など実際に生きた素材が組み込まれているのが確認出来ます。個人的には制作するのはもとより、維持するのもなかなか大変そうな作品と言った印象を受けるのですが、ギャラリーの人たちはどう思っているのでしょうか?余談はさておき、視線を上に移すと今度はそこに綿で出来た雲が空に浮かぶように吊るされており、まるで自然が文明を包み込んだまま空に漂う様は「天空の城ラピュタ」を彷彿とさせます。細部まで注視すると死んだダンゴムシなども観られ、ただのミニチュア建築と言うよりは異次元世界のシュールな建築物やSFの世界でも覗いている様な不思議な感覚でにとらわれます。壁にはこのタワーの詳細なデザイン兼完成予想図を観る事もでき、Corbeilがどのようなイマジネーションを基にしてこのタワーを作ったのかを垣間みることができてとても興味深く何度もミニチュアと見比べてしまいました。 このタワーの他にも換気システムの整ったミニチュア建築や、毎年恒例のLes journées des la cultureの際に開かれたワークショップで子供達と作った 作品も同展示室で観ることができるので、興味の有る方は是非足を運んでご覧下さい。
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文/Text:畑山理沙/Risa Hatayama Photo: La Maison de l'architecture du Québec | |||||||
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