Pixiness(夜の様子)Photographe: Dominic Paquin
Pixiness(昼の様子)
Pixiness(昼の様子)
 今回のギャラリーリポートは、ダウンタウンのLa Société des arts technologiques [SAT]からお送りします。

 地下鉄セントローレンス駅を降りてチャイナタウンの方へ向かう途中の元歓楽街に位置するこのLa SATは、デジタル文化の研究と制作、教育と普及を目的とし1996年に発足した学際的なセンターです。建物内にはギャラリーやバー付きのイベントホールのほか、アトリエも完備されており、普段はライブ・イベントやデジタルアートの展示の他にシンポジウムや講義なども催しています。現在は大規模な改装中のため残念ながらギャラリーでの展示は行われていませんが、センター設立15周年である今年と春のリニューアルオープンに先駆けて地元出身の光を操るアーティストAxel Morgenthalerが同センターの委託によりLe parcours lumière du Quartier des spectaclesの一部として「Pixiness」と言う大掛かりな作品を建物正面入り口の側面にに完成させました。

 この「Pixiness」と言う作品は、高さ3.6メートル、長さ18メートルからなるスケールの大きなインスタレーション作品で、片面に鏡の様な反射面、そしてもう片面に光を出す境界面を備えた大きなドーム型のピクセルを配置した12個の動力化されたプリズムからなっています。これらの総重量は2トンに及び、960個のインタラクティブLEDピクセルが配列された基盤を使って常時その視覚内容を生み出しています。そして、水平に回転するこのプリズムによって外の景色が反射し、かすかな蜃気楼にも似たイメージが作られるとの事です。

 実は技術的な事を色々説明されても複雑すぎて余りピンと来ないと言うのが本音なので、こう言う時は実際に作品を観に行くのが一番。実際に鑑賞した印象ですが、夜に見た時は歩道にLEDの光が溢れてなんだか幻想的な印象。日本の歓楽街や秋葉原の電気街のように、夜な夜な無数のネオンが街を照らす事もめったに無いモントリオールでは、華やかでちょっと新鮮に感じました。一方、興味が有ったので日暮れ前にも行ってみたのですがせっかくのLEDの色が目立たず、淡白だったので何か近未来的な要塞の壁の様な、少し威圧的な印象だけをおぼえたので、個人的にはやはり日が暮れてから足を運ばれる事をお勧めします。一つ残念だったのは、夕方5時から夜12時までの間にLa SATへ赴き、iPhoneからpixiness.orgに接続することによって、この作品のインタラクティブな部分を楽しめると言う触れ込みなのですが、いかんせんiPhoneを持っていない為に、私にはこの作品の一番とも言える醍醐味を味わう事ができませんでした。iPhoneだけでなく他の機種やその他の端末にも対応していれば、もっと広く色んな人にこの作品を楽しむ事ができるのに...やはりこのようなハイテク作品となると、今回の様な互換性も問題になってくるのだなあと考える良い機会になりました。

 iPhoneをお持ちの方はぜひ夕方5時以降にLa SATに行ってこの作品で遊んでみて下さい。


文/Text畑山理沙Risa Hatayama
Photo: Courtesy of La Société des arts technologiques [SAT]
ギャラリー:La Société des arts technologiques [SAT]
所在地:1201, Boulevard Saint-Laurent
スケジュール:火〜土:17時〜24時までインタラクティブ(iPhoneでのみ)
メトロ:Saint-Laurent
電 話:514-844-2033
ウェブサイト:HP
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