Entre l'horloge et le lit (2007)
(c)Thomas Corriveau
Winnie (2007)
(c)Thomas Corriveau
Boxeur (2008)
(c)Thomas Corriveau
 華やかな雰囲気に包まれるこの時期のAvenue du Mont-Royalは雪で白く覆われ、道のちらこちらにクリスマスツリーやデコレーションに溢れています。週末ともなればこの繁華街はクリスマスの買い物に奔走している若者やベビーカーを押すカップルなど沢山の人々でごった返し、一休みしようと立ち寄ったコーヒーショップも満員!なんていう事がよく有ります...

 さて、今回のギャラリーリポートは、この賑やかな通りからちょっと抜けだして、Parc Lafontaineの方向へ足を延ばして買い物の休憩と散歩がてら訪ねる事が出来るプライベートギャラリー、Galerie Graffから、ケベック アーティストThomas Corriveauの『Autofictions』という展示の模様をお伝えします。

 今回訪れたGraffは、この街でもう20年以上も続いているギャラリーで、ケベック出身の専属作家の絵画、ドローイング、版画、写真などのビジュアルアート作品を中心に展示、販売しているスペースです。また、同じビルの二階には、過去に提携していたAtelier Graffという版画などの制作を促進する事を目的としているアーティスト・ラン・センターがあり、一階のギャラリーと同じ名前のため困惑してしう人も多いようですが、現在では完全に独立した組織としてそれぞれの運営をしているということです。

 さて、気になる今回の『Autofictions』という展示は、2つの展示室にムンクやゴヤが描いた肖像画、そしてインターネットや地方新聞で見つけた肖像写真等にCorriveauがその表情を真似た自画像を貼付け、それぞれの数枚に併せたドローイングとして立ち上げたものをパソコンに取り込んで色付けをし、後に合成してキャンバスの上に大きく引き延ばして印刷したという作品10点あまりを観る事が出来ます。スケールの大きさも手伝って全体的にみても完成度が高く、見応えのあるものとなっていますが、それぞれ作品に至近距離まで近づいてドローイングの線のアナログ感や色の重なり具合などをじっくり観察するのも面白いでしょう。また、『Autofictions』という題名の通り、作家自身の顔が幾度も登場する事によって作り上げられる虚構とアイデンティティーという関係についても考えさせる展示となっています。

 寒さも益々厳しい師走の雑踏から一歩はなれ、しばしゆったりとした気持ちで皆さんもアートを愉しんでみてはいかがですか?

文/Text畑山理沙Risa Hatayama
Photos: Courtesy of Galerie Graff
ギャラリー:Galerie Graff
所在地:963, rue Rachel Est
スケジュール:水〜金:11時〜18時 土:12時〜17時
メトロ:Mont-Royal
電 話:514-526-2616
ウェブサイト:http://www.graff.ca/galerie/accueil.html
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