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　シーズンオフの静けさを利用してモントリオール発の振付家・カンパニーーを一部ご紹介。下に挙げただけでも毎年お目にかかる地元の常連さんがほとんど。毎回趣向をかえたステージを見せてくれるアーティストたちだ。なお、私の２年あまりのモントリオールダンス鑑賞にもとづく紹介で、個人的視点も含んでいる点ご了承ください（♪：個人的に注目度が高い振付家・カンパニー）。

Benoit Lachambre♪
一部若いアーティストたちのカリスマ的存在。自然体をキープしつつ研ぎ澄まれた感性をうかがわせる。マルチメディアを取り入れた作品に意欲的。

Harold Rheaume♪
英国風フォーマルさの中にテクノなど時代を映す要素をもつ作品づくり。貴公子然とした素顔も好感度高。

Helene Blackburn♪
肢体が絡み合うような緩急備えた動き。

Jocelyne Montpetit♪
日本で田中泯や大野一雄のもとで得た舞踏経験をふまえた独自の美学を体現。

Lina Cruz
コロンビア系の彼女による「環境問題」をテーマにした前作品は印象的。

Linda Gaudreau
モントリオールとヨーロッパの両地をベースとしている彼女。"Encyclopedia" シリーズは "A living dictionary of the body" と評されている。

Marie Chouinard♪
強烈な個性で実人気No.1。国内外、地域を問わずファンをもつ。

Zab Maboungou
コンゴ式ステップ＋専門の哲学＝ザブ・マブングの世界。

Jean-Pierre Perreault (www.fjpp.org)
1984年の作品 "Joe" は必見。テレビでも見かけた。4050人か同じタキシードを着たパフォーマーたちがいっせいにセルのように無機質に動く姿は圧巻。

Lalala Human Steps (www.lalalahumansteps.com)
Edouard Lock率いる世界に知られるカンパニー。体の限界に挑戦しつつしなやかな動きを見せる。外国ツアーが多く、地元モントリオールでお目にかかるチャンスは数年に一度。

Les P'tites Geantes♪
日常生活にちりばめられた人間のくせなどに注目した作品がすがすがしい。くすくすっと笑わせるユーモア。

Montreal Danse (www.montrealdanse.com)
個人的にパフォーマーの一人 Annie Roy の軽くてシャープな動きに首ったけでそれ目当てで見る。

O Vertigo♪ (www.overtigo.com)
振付家Ginette Laurin による人気カンパニー。セラピー効果のありそうな柔らかな振りの連続。コンテンポラリーダンスは初めてという方にはこのカンパニーの作品から始めることをお勧め（個人差があるので一概には言えませんが）。

８月中のコンテンポラリーダンス公演。

7月に引き続き、パーク・ラ・フォンテーヌの野外劇場にて人気カンパニーの無料公演をどうぞ。日没前から始まり、公演中に日が暮れていく。それとともに舞台脇にある小さな噴水が彩りよくライトアップされる。幻想的な夏の夜だ。

日　　　程：Wed.8.1.01- Sun.8.5.01: 8:30 pm
カンパニー：Les Grands Ballets Canadiens (www.grandsballets.qc.ca)
振　　　付：George Balanchine, Adam Hougland, Nacho Duato
演　　　目："Concerto Barocco", "Beyond", "Jardi Tancat"
劇　　　場：Theatre de Verdure (Parc La Fontaine内 x Duluth: metro Sherbrooke)

　野外で見る一味違ったグラン・バレエ・カナディアン。衣装が華麗。

日　　　程：Mon.8.6.01- Tue.8.7.01: 8:30 pm
カンパニー：Fondation de danse Margie Gillis (www.margiegillis.org)
演　　　目："Moment", "Voyage"
劇　　　場：Theatre de Verdure (Parc La Fontaine内 x Duluth: metro Sherbrooke)

　Margie Gillisはカナダを代表する振付家兼ソロパフォーマー。20年来の活動中、エイズ撲滅団体やグリンピースへの寄付など社会的附与も数多い。情熱的で愛に満ちたパフォーマンスを見せてくれる。

日　　　程：Thr.8.9.01- Sun.8.12.01: 8:30 pm
カンパニー：Les Ballets jazz de Montreal (www.bjm.qc.ca)
振　　　付：Patrick Delacroix, Dominique Dumais, Nicolo Fonte, Mia Michaels, Chrystal Pite
演　　　目："Un soir d'ete"
劇　　　場：Theatre de Verdure (Parc La Fontaine内 x Duluth: metro Sherbrooke)

　格調のある激しいダンスを見せるこのカンパニー。25年以上前、コンテンポラリーダンスが流行り始める前から存在し続けているグループは、グラン・バレエ・カナディアンとこのバレエ・ジャズ・ドゥ・モンレアルのみとのこと。

国際ヌーベルダンス・フェスティバル速報
(www.festivalnouvelledanse.ca)
(www.legrandlabo.com)

日本の各関係誌ジャーナリストも一目置くモントリオールのヌーベルダンス・フェスティバル。今年で第１０回を数える。オリンピック同様２年に一度のお楽しみであるこのフェスティバル、ヨーロッパやアメリカ、そして元気のいいカナダの振付家たちが一挙勢揃い。毎回興味深いテーマを掲げており、今回は "grand labo"。詳しくは9月号の特集にて。

日　　　程：Wed.9.19.01- Sat.10.6.01
前売り券発売開始日：Sat.8.18.01
前売り券発売場所：Agora de la danse: 840 rue Cherrier, 2nd floor (x St-Hubert, metro Sherbrooke)
連　絡　先：(514) 525-1500
カンパニー：Cie Marie Chouinard, O Vertigo, Fondation Jean-Pierre Perrault （以上カナダ）, Rosas（Anne Teresa De Keersmaeker; ベルギー）, Trisha Brown Company, Merce Cunningham Dance Company（以上アメリカ）他多数アーティスト： O Rumo do Fumo（ポルトガル）, Russell Maliphant Company（イギリス）, Mathilde Monnier, Boris Charmatz, Myriam Goufink（以上フランス）, Sara Chase（カナダ）他多数

取材・文：YUKO H.