ポンペイ 石膏で取られた人の型。
 オンタリオ州に一番近いケベック州の街、ガティノー(Gatineau)。今回はこのGatineauにあるカナダ文明博物館で展示中の「POMPEII」と「Design_go go cool'60s」の二つのエキシビジョンについてご紹介します。

 「ポンペイ展」では紀元79年の8月にイタリア・ポンペイで起こった大噴火について、そして火砕流によって埋没してしまった町について知ることができます。この大爆発から逃げ遅れた人々が埋もれた場所に、考古学者たちが石膏で型をとったものがありますが、これらは当時の様子を生々しく物語っています。宝石類や食器類なども手を加えられることなく発掘され、美しい壁画なども見ることができるので、時間をかけて、ゆっくりと観覧してみてはどうでしょうか?(9月12日まで展示)

60年代の椅子。とってもポップ!
 さて、次にご紹介するのは内容がガラッと変わりますが、カナダの60年代にスポットをあてた「Design_go go cool'60s」。65年の国旗デザインの一新、67年の万国博覧会(エクスポ)とカナダにおいての60年代は非常に活気に満ちた時代でした。このエキシビジョンでは当時のノスタルジックなアイテムから現在に至っても愛されるデザインのものが広いホールの中に158点も集められ、訪れる人々を魅了しています。ホール内に響く音楽は博物館とは思えないほどポップで、見ているほうはどんどん楽しい気持ちになってくるなんとも不思議な場所!

Ebena Lasalleの椅子
 人々が必ず足を止めて見つめるのが家具のコーナー。特にEbena Lasalleの椅子は一際目立ちます。エクスポの際にも使用されたというこのデザイン、現在も人気が衰えることはありません。照明器具や掛け時計などはどれも色鮮やかで、思わず「これ欲しい!」と思ってしまうほど。67年のエクスポのコーナーもあるのでお見逃しなく!(「‘60s」は11月25日まで展示)

カナダ国旗のデザイン。本当にさまざまなものが並ぶ。
 前に国旗について少し触れましたが、1965年に一新された現在の「メープルリーフ」。この国旗デザインに決まる前どのようがデザインが候補としてあったか、みなさんご存知でしょうか?同じホール内には、公募で集められた多くのデザインを見ることができます。現在の国旗は公募をベースに数人の人々によって作られたものですが、人々が自分の国を思ってどのような国旗をデザインしたか、一度見てみてはいかがでしょうか?ビーバーやカヌーに乗る人をデザインしたもの、何色もの色を使って描かれたもの、「これはいったい何をイメージしてデザインしたのだろう?」と思うようなものまで、種類は数十種類にのぼります。

色鮮やかな照明器具。一つ欲しくなる!
 カナダ文明博物館は4階建て。今回は特別展についてだけご紹介しましたが、常設展も1〜2時間では見きれないほど充実している博物館です。カフェテリアやレストランなども入っているので休みながら一つ一つじっくりととまわってみてください。博物館内には、「Canadian Children's Museum」というものがありますが、大人も思わず遊びたくなってしまうほど素敵なつくりです。(これは行ってみてからのお楽しみ!)IMAXシアターもあるのでダブルで楽しんでみるのもいいかも!次回オタワに行く機会があったら、ぜひ一度立ち寄ってみては?

インフォメーション:Canadian Museum of Civilization
大人$10 学生$6 子供(3〜12才)$4
POMPEII」は上記料金+$5で入場可
OPEN 9時〜6時(木曜日は9時まで)
毎週木曜日4時〜9時は無料。日曜日は半額。
取材・文:藤村恵美
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