暖かかったり、寒かったり。温度計の針が大忙しな今年の春です。それでも街中では、オープン・カーをずいぶんと見かけるようになりました。季節は確実に春なのでしょうね。さて、「春」と言えば…、お花見?いやいや、競馬好きな人たちにとっては、花や団子なんかより、馬!日本では、桜花賞から始まって皐月賞、そして、春の天皇賞や日本ダービーといったG1レースが目白押しな季節。競馬と聞いて、「日本を離れ、競馬ができな〜い。」と嘆く人、「おもしろそぉ〜、やってみた〜い!」と喜ぶ人、「おぉ、ギャンブルかぁ〜!」と血が騒ぐ人。そんな皆さんに、こっそり?お教えしましょう。モントリオールにも、競馬場があるんですヨ。それも、ちょっと変わった競馬なんです。

というわけで、一攫千金を夢見てやってきたのは「Hippodrome Montreal」です。20ドル紙幣1枚だけを握り締めてやってきました。(負けず嫌いな上に熱くなりやすいという性格上、大金を持っていくのは危険。)最寄りのメトロは、NAMUR。そこから92番のバス乗って、すぐです。そこは、1周、約1マイル(1.6km)のトラック。その中央に巨大なモニター。そして、馬、…って、アレっ?日本の競馬とは、何かが違う。なんと、馬が「馬車」を引っ張っているのです。この馬車は、「シャリオ」と呼ばれるもので、このような馬車競馬を、正式にはハーネス・レース(繁駕競争)と呼ぶそうです。騎手が乗り込んだこのシャリオを引っ張っているせいか、日本の競馬のように人馬一体のスピード溢れるレースという訳にはいきません。その点には、多少、物足りなさを感じます。それでも、やはり風を切って駆け抜けてゆく馬の姿は、実に美しい。フェンス越しに、すぐ近くで見ることが出来ますヨ。

では、肝心の遊び方(賭け方)を、基本的なモントリオール競馬の専門用語も含めて、簡単に紹介しましょう。(詳しくは、案内所の係員に尋ねたり、当日のレースに出走する馬のデータを載せたプログラム($2.50)を参考にしてください。)

1:「Gagnant/Win」馬券:1着に入る馬を当てる。選ぶ馬は1頭。
2:「Place/Place」馬券:1着か2着に入る馬を当てる。選ぶ馬は、1頭。
3:「Classe/Show」馬券:1着か2着か3着に入る馬を当てる。選ぶ馬は1頭。
4:「Exacta」馬券:1着と2着に入る馬を、着順通りに当てる。選ぶ馬は2頭。
5:「Quiniela」馬券:1着と2着に入る馬を、着順に関係なく当てる。選ぶ馬は2頭。
これらの馬券は、最低$2から買うことが出来ます。

このテの賭けごとに共通する理論が、「ハイリスク・ハイリターン」でしょうね。つまり、当たる確率が高いほど配当は小さく、逆に、当たる確率が低いほど配当は大きい。まぁ、手っ取り早く遊ぼうと思うのなら、「Classe/Show」が無難かな。配当は小さいだろうけど、当たる確率が高い。やっぱり、当たんなきゃ、つまんないでしょ、こういうのって。もちろん、本格的に勝負をしようと思うのなら、「Trifecta」(3着までを着順通りに当てる馬券)や「Superfecta」(4着までを着順通りに当てる馬券)などもありますヨ。さて、実際に馬券の買うには、どうするか?場内にある馬券販売機か係員のいる窓口で買います。その際、1・競馬場(モントリオール)を指定する。2・レースの番号(例えば、第3レースとか)を指定する。3・掛け金を指定する。4・馬券の種類(例えば、Classe/Showとか)を指定する。5・馬券の種類にあった馬番号を指定する。馬券を発行してもらったら、キチンと確認すること。…で、その後?その後は、期待に胸を膨らませながら、祈る・願う。ビールを片手に、フェンス際で応援すれば、春の風が心地よいんじゃないかな。その上、予想的中!ってことになれば、楽しさも倍増。

取材時のボクの結果ですが、負けちゃいました。惨敗でした。ちなみに、最終レースは、「ほぼ万馬券」が出てました。ガチガチの本命が入ったり、大荒れしたり、やっぱり、競馬はギャンブルですねぇ。くれぐれもハマってしまわないように。詳しいレース日程や情報は、こちらで確認してください。

取材・文:H.N
撮影:床井雄志
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